皆様こんにちは。ちわ丸メダカです🐶
当ブログでは、アクアリウム歴15年以上の魚好きが、改良メダカ沼に落ちていく有様を発信しています。
読者のみなさまには、実体験から得た知識や有益な情報を、提供できたら幸せです。
今回は、最近筆者が導入した、赤玉土の効果について記事にしてみました。
この記事をご覧の方の中には、
- 飼育容器の底面には何を敷けばいいの?
- メダカの飼育水がすぐに濁ってしまう。
- メダカの飼育を始めたものの、すぐにメダカが弱って死んでしまう。
- SNSなどでよく見かける、植木鉢のようなもの入った土は何?何で入れているの?
- 赤玉土を導入することのメリットやデメリットは何?
上記のような疑問や、興味をお持ちの方も多いかと思います。
筆者自身、赤玉土を入れた容器を飼育水槽に入れる「容器in容器」のスタイルに、とても興味を持っていました。
この記事では、赤玉土とは何なのか、導入のメリットとデメリット、そして水質への影響を丁寧に解説しています。
メダカ飼育における赤玉土の効果について理解できるようになるので、是非最後までご覧ください。
それではいきましょう。
赤玉土とは?
関東平野の「関東ローム層」から得られる土です。
この層は、栃木県にある男体山の火山灰が長年にわたり積もって形成されたものです。
赤みがかった色のため、「赤土」とも呼ばれます。
赤玉土は、この土を掘り出し、乾燥させて砕いた後、粒状に加工したものです。
pH値は5~6で、弱酸性を示します。
ビオトープやガーデニングなどにもよく使われる土になります。
赤玉土の効果
メリット
ろ過能力向上
赤玉土は多孔質(表面がでこぼこ)で、バクテリアの恰好の繁殖地となり、棲みついたバクテリアが水中の有害物質を分解することで、水質が改善します。
メダカの飼育環境において重要なバクテリアの総量は、水槽内の表面積に依存関係にあります。
赤玉土の多孔質という特性が、水槽内のバクテリアを増やすのに効果が絶大です。
熱帯魚飼育においては、ベアタンク(低床を用いない管理方法)であっても、外部フィルターや上部フィルターなどを用いることで強力な生物ろ過を実現しています。
しかし、改良メダカ飼育においては、NV BOXなど複数のプラ容器での飼育が一般的です。これら一つひとつにフィルターを導入することはあまり現実的ではありません。(集中ろ過などの方法もありますが…)
バクテリアによって安定した水質は、メダカの免疫力を向上させ、病気のリスクを減らします。
有害物質の軽減
アンモニアはメダカにとって非常に有害な物質です。
メダカの食べ残しや排泄物から生じる有機態窒素が分解されると、アンモニウムイオンとして放出されます。
アンモニウムイオンが有害なアンモニアに変化する割合は、飼育水のpH値に依存します。
pH値が7未満の場合、毒性の低いアンモニウムイオンが主に形成されます。
しかし、pH値が7以上になると、より毒性の高いアンモニアが多く生成されます。
つまり、赤玉土を使用することで、水のpH値を酸性に保ち、アンモニアの生成を抑制することが可能になります。
メダカのストレス軽減
自然界のメダカは泥底の環境に適応しているため、赤玉土は彼らにとって馴染み深い環境を提供します。
ストレスの軽減は、メダカの行動範囲の拡大や繁殖の促進につながります。
外見の美しさ向上
赤玉土の自然な色合いは、水槽内の景観を豊かにし、観賞価値を高めてくれます。
ビオトープにおいては、水草に栄養源を提供するとともに美しい自然環境を再現してくれます。
ちなみに、ビオトープとは、 生命:ビオ(bio)と場所:トープ(topos)を合わせた造語であり、特定の生物群集が生存できるような、特定の環境条件を備えた生物生息空間のことをいいます。
デメリット
水質への影響
メダカは一般的にアルカリ性の水を好むと言われていますが、赤玉土を使用すると水が弱酸性に傾きます。
それでも、メダカはさまざまな水質に対応する能力があるため、水が徐々に酸性に傾いても大きな問題は生じません。
ただし、メダカを異なる容器に移動させる際は、pHの急激な変化によるショックを避けるために、水質の調整を丁寧に行うことが重要です。
定期的なメンテナンスが必要
商品や飼育環境にもよりますが、一般的には、赤玉土の寿命は1年程度とされています。
赤玉土は時間が経つと徐々に崩れ、元の普通の土に戻る特性があります。
多孔質の特性が失われることで、当然バクテリアが住みつくきづらくなってしまいます。
このように赤玉土には寿命があるので、定期的な交換のタイミングを見極めることが重要です。
初期設置時にも注意が必要で、水槽内の装飾品や植物にも土が付着しやすいです。
使用前には、赤玉土が崩れないように注意しながらバケツなどに浸し、濁った水を捨てるなどの処理を忘れないようにしてください。(※商品によります)
グリーンウォーター(青水)になりにくい
メダカの飼育方法として、植物プランクトンが豊富なグリーンウォーターが挙げられます。
グリーンウォーターを形成する植物プランクトンはメダカにとって良質な餌となり、常に栄養を摂取できることから、メダカ(特に針子・稚魚)の健康的な成長が期待できます。
しかし、赤玉土を導入することで、動物プランクトンが繁殖しやすくなり、植物プランクトンの過剰繁殖を抑えるため、グリーンウォーターになりにくくなります。
グリーンウォーターでメダカを飼育したい方は注意しましょう。
「容器 IN 容器」にする理由
ベアタンク(低床を用いない管理方法)の掃除や手入れがしやすいというメリットを活かしつつ、バクテリアによるろ過能力の底上げを図ることができるためです。
改良メダカは複数の容器での飼育が一般的であるため、「容器 IN 容器」で赤玉土を導入することで、手軽に水質維持の効率化を図ることができます。
寿命を迎えた赤玉土も容器ごと取り出すことができるので、簡単ですよね。
実際に導入した感想
容量56リットルのタライ(針子・稚魚を飼育中)に対して、約2.5キロの赤玉土を入れています。サラダボウルを使用しています。
赤玉土導入前には、ポツポツと落ちていた針子たちですが、
導入後は水質が安定したためか、生後間もない針子から稚魚まで、ほとんど落ちることがなくなりました。
やはり、安定した生物ろ過による水質の維持は非常に重要であり、もっと早く導入すればよかったと思っています。
まとめ
赤玉土を使用することは、メダカの飼育環境を大きく改善するメリットを持ちますが、水質への影響やメンテナンスの必要性も考慮する必要があります。
この記事では、赤玉土とは何か、赤玉土を導入することで得られる効果、実際に導入してみた感想などを述べてきました。
メダカ飼育はとても奥が深く、飼育方法も様々で、どれを選択すべきか迷ってしまいますよね。
筆者自身もこれから、色々な飼育方法を試していこうと思います。
メダカ飼育を始めばかりの初心者の方、赤玉土をまだ使ったことがない方にとって、当記事が少しでも役に立てば嬉しいです😆
ご覧いただき、ありがとうございました🐶