みなさまこんにちは!
メダカ飼育は順調でしょうか。
現在1月、冬真っ只中ですが、私は春の飼育場所拡張に向け、産卵・繁殖を頑張っています。
メダカの飼育自体は初心者にもおすすめですが、狙って繁殖させるのはなかなか難しいですよね。読者の中にも、メダカを増やしたいけれどうまくいかないという悩みを持つ方もいるかもしれません。
具体的には、メダカが卵を産まない、あるいは卵を産んでも無精卵ばかりといったことがありまよね。
この記事では、屋内のメダカ飼育における産卵・繁殖のポイントについて、私の経験をもとに解説していきたいと思います。
メダカに限らず、生き物にはそれぞれ固有のバイオリズムが備わっており、産卵行動を促すためには、適切な環境や条件を整えることが最も重要です。
メダカの産卵に適した条件が整っていないにも関わらず、毎朝産卵しているかどうか期待してしまい、結果が出ないとがっかりするのは、疲れてしまいますよね。
少し大袈裟ですが、まるで宝くじに当たることを願って毎回買い続けるようなものです。
では産卵成功にはどのような環境や条件を整えてあげればいいのでしょうか。
私自身、まだまだ初心者ですが、以下のポイントに注意することで、購入した3種類の改良メダカ(朱光菊、銀炎、サファイア)はすべて産卵に成功。
冬真っ只中ですが、安定してフ化させることができています。
具体的には、室内での産卵成功には、以下の4つのポイントが特に重要だと感じています。
- 適正な温度管理
- 十分な光量
- 落ち着ける環境と産卵場所の提供
- メダカ同士の相性
これらについて、詳しく解説していきます。
本記事を読むことで、初心者の方であっても、冬の産卵を成功させることができるようになります。
自然界のメダカの産卵時期と条件
まずはじめに、自然界におけるメダカの産卵時期と条件について確認しましょう。自然環境下では、メダカの産卵シーズンは春から夏にかけて最盛期を迎えます。
具体的には、地域差はありますが、4月から9月頃が一般的です。この時期には、水温の上昇と長い日照時間がメダカの繁殖行動を促すとされています。
飼育下では、このような自然界の環境を模倣することで、一年中繁殖させることが可能となります。
適正な温度管理
産卵に適した温度を設定することが重要です。
一般的に、20度から26度が望ましいとされています。ただし、個体差があり、30度近くで産卵を始める個体も存在します。
水温が低いと、メダカの活動時間は鈍くなり、産卵行動をする可能性は著しく低くなります。特に冬場は理想的な温度範囲を維持するために、ヒーターを利用した温度管理が必須です。
十分な光量の確保
メダカの産卵行動には、1日に13~14時間程度の日照が必要とされています。光はメダカの行動や繁殖に大きく影響を及ぼします。
室内飼育では、自然光の条件を模倣するために人工照明を活用しましょう。蛍光灯やLEDライトなど、様々な種類の照明器具が各観賞魚メーカーから販売されているので、飼育環境に適した大きさのものを選びましょう。
また、日照時間の管理を容易にするために、タイマーの使用が非常に便利です。
落ち着ける環境と産卵場所の提供
飼育容器の置き場所
可能であれば、メダカの飼育容器を人通りの少ない静かな場所に置いてあげましょう。
落ち着いて繁殖行動をしてくれる可能性が高まります。
しかし、すべての人がこのような環境を用意できるわけではありません。
時間が経つにつれて、メダカが生活環境に慣れてくれるでしょう。
実際、私の場合、リビングに水槽を置いていますが、子供が走り回るような活発な環境でも、メダカは元気に繁殖しています。
産卵床の使用
産卵には「産卵床」が欠かせません。産卵床とは、メダカが卵を産み付けるための水草やウキ付きのスポンジ状のものをいいます。水草でも良いのですが、管理が簡単なスポンジタイプがおすすめです。
また、産卵床はメダカにとって隠れ家の役割も果たしますので、必ず浮かべておきましょう。
各メーカーから様々な種類の産卵床が市販されています。
メダカ同士の相性
上記の自然環境を再現した条件を満たしていても、メダカの相性が悪いと、無精卵が増えたり、産卵行動が見られないこともあります。これは、人間でも同じですよね。潤沢な経済状況であったとしても、親戚同士がすすめてきたとしても、肝心の本人がその気にならなければ先はないでしょう。同じように、メダカも適切な環境が整っていても、相手に興味がなければ産卵には至りません。
また、一部のメダカが他の個体の邪魔をする場合もあります。そんな時は、ペアの構成を変えてみることが効果的かもしれません。1:2、2:3といった具合に、オスよりもメスの比率を多くした方が産卵の成功率は上がるとされています。
メダカ同士の相性は繁殖成功の鍵であり、最適なペアを見つけ、ストレスのない環境を提供することが大切です。
その他
水換え・水足し
一説には、水換えや水足しすることで、産卵が誘発されることもあるようです。上記のことを試しても、 産卵しない場合、水換えや水足しで刺激を与えてみるのも良いでしょう。
繁殖用調整剤の使用
上記以外にも、繁殖用調整剤を試してみるのも一つの方法かもしれません。
私自身、この手の商品を使ったことがなかったので、実際に購入して、使用してみました。
興味があったので、実際に採卵数の変化について記録してみました。
当然、素人の検証になるので、目視による確認漏れや親メダカの食卵など、物理的な外的要因による誤差がかなりあると思われます。
よろしければ参考にしてみてください。
検証内容
毎日産卵をしているサファイア水槽に規定量を投入。
添加後の採卵数の変化を記録。
検証期間
5日間
水槽内の飼育魚構成
サファイア3ペア
採卵方法
産卵床、スポンジフィルター、低床に落ちたものを目視にて確認できたものをスポイトや手で採卵。
採卵時間
毎日午後7時前後
結果
⇩調整剤添加後
経過日数 | 採卵数 |
0日目 | 7 |
1日目 | 11 |
2日目 | 13 |
3日目 | 10 |
4日目 | 9 |
5日目 | 6 |
感想
調整剤を投入してから、すぐにメダカの産卵数が増えました。特に投入翌日から、メスが卵をつけている量が明らかに増加。調整剤投入の影響を感じました。
6日目以降は正確な数は数えていませんが、6から10個程度の採卵数を継続しています。
今回、サファイア水槽だけでなく、他の水槽にも投入。産卵が止まっていた朱光菊も卵をつけ始めるなど、他の品種にもある程度効果が見られました。
もちろん産卵には、個体差やバイオリズム、タイミングなど様々な要因が絡み合っているので、一概には言えませんが、良い影響を与えてくれたようです。
最後に
飼育下において、産卵や繁殖を成功させる最大のポイントは、自然界の環境をできる限り再現することです(ダルマメダカなど一部の品種は除く)。
今回お伝えしたポイントに注意を払えば、冬場でも屋内で卵を得ることは十分に可能です。状況に応じて、誘発剤の使用も検討する価値があります。
ただし、メダカは産卵に多くの体力を消費しますし、一生で産むことのできる卵の数には限りがあるとも言われています。そのため、季節に合わせた繁殖がメダカの健康にとっても良いと言えます。また連続で5ヶ月を超えて卵を産み続けることもできません。
これらを踏まえ、冬場でも産卵・繁殖をさせるかどうかは、飼育者が考える必要があります。過剰な繁殖は、メダカにも飼い主にも望ましくないですからね。自然のバイオリズムに任せるということも選択肢の一つとすることをお勧めします。
卵の孵化方法については、こちらの記事を参照してください。
それでは本日はこの辺で。
ご覧いただきありがとうございました🐶